金髪さんを乗せた車は
とうとう治療院に着いてしまいました(泣)
金髪さんは足を地面に着くと痛みがあるようで
「片足ケンケン」をしながら移動するのがやっとの状態です。
私「なんで、治療させてくださいと言ってしまったんだろう。」
激しい後悔しかありません。
そうは言っても後に引き返すこともできませんので、私も腹を括りました。(半ばヤケクソ状態と言った方が正しいかもしれません。)
当時、私が行っていた施術は「ホール•イン•ワン•テクニック」と言うカイロプラクティック技術で
脳と体の橋渡しをする「首のズレを正しい位置に調整」することで、脳が体を治すという非常に特殊な技術を用いて治療していました。
痛みのある患部を治療するのではなく、全ての指令を出す脳を治療すると言った方が分かりやすいかもしれません。
ですので例外なく
金髪さんの場合も怪我をした足ではなく
「首」を治療しました。
どんな症状があっても
「調整するのは首の一点のみ!」
金髪さんに上記の説明を行いましたが、
恐らく理解できていなかったと思います。
「説明は良いから、早く治療してくれ!」
そんな空氣を感じながら
金髪さんには
首を調整する専門のベッドに横になって貰い治療の準備を行いました。
いよいよ治療に入ります。
私は自分自身に心を落ち着かせるよう
言い聞かせました。
そして、金髪さんの首に手を当てました。
私「金髪さん大きく鼻から息を吸って〜」
「口からゆっくり息を吐きま〜す。」
金髪さんが息は吐ききったと同時に
金髪さんの首を一瞬で調整しました。
「ガチャ」
首専用の調整ベットから
無機質な乾いた音が響きました。
私「調整完了しましたよ。起きてください!」
金髪さん
「えっ、たったこれだけ?」
怪訝そうな顔をしながら
ベットから起き上がる金髪さん
地面に足を着けた瞬間に
金髪さんからとんでもない
一言が発せられました
•••
つづく