前回のつづきです。
怪我をさせてしまった
金髪さんの自宅へ着き
インタホーンのボタンを
震える指先で押しました。
「ピンポーン」
ガチャ(ドアの開く音)
ドアを開けて出てきたのは
小柄な女性の方でした。
どうやら金髪さんのお母さんのようです。
私「この度は大変申し訳ありませんでした。」
息子共々深く頭を下げました。
小学生の長男も目にいっぱい涙を溜めていました。
お母さん
「あらあら、僕ビックリしたねー。わざわざ来て貰ってゴメンねー。」
私
「先ほど息子さんと一緒に病院を受診して、レントゲンも撮りましたが骨折はありませんでした。」
「しかし、痛みは変わらないそうです。」
「仕事もできないでしょうし、怪我が完治するまで全て責任を持って対応させて頂きます。」
お母さん
「ご丁寧にありがとうございます。」
私
「それで、大変失礼を承知でお願いがあるのですが•••」
お母さん「えっ、何でしょうか?」
私「実は私はカイロプラクティックの治療院を営んでいるのですが、もしご迷惑でなければ今から治療させて頂くことはできませんか?」
「どこまで力になれるかは分かりませんが、少しでも痛みが軽減することができればと思いますので是非お願いします。」
お母さん、金髪さん
「別に構いませんよ。」
私
「ありがとうございます。では、早速参りましょう。」
私の車に金髪さんの家族を乗せて、自分の治療院へ移動しました。
車の中でふと冷静になった時に
パニックになって思わず口走ってしまったけど、
自分は「何て大それたことを言ってしまったんだろう」
「歩けない人を治療院に連れて行ってどうするの?」
自分に突っ込みを入れたくなるぐらい
自分でも想像しないことを言ってしまったのです。
数十分後
自分の治療院へ着いてしまいました
つづく